あるきっかけで、2000年から日本と東南アジアの往復が始まり、地元の人々の自立を応援することに…。NPOの協力を得ながら、ミャンマー人と生活を共にし、互いの得意技&共通点を発見しつつ、無くさないで欲しい現地の人々の心意気と生活文化、あつ~い東南アジアの様子をつづる手作り記。話題が一国だけで留まなくなってきたためリニューアルしました。

ロンジーがよい

ミャンマーの現地の人たちがはきこなすロンジーは筒型。長方形の布を二つに折った状態で縫ってあるだけ。女性は着物風に一方を(通常は)体の左脇に合わせてウエストに布の端を入れ込む。生地はぎゅ~っと引っ張ってねじ込む?感じですが、はきこなしているうちに体型にあった生地の伸び具合になっている。体型、サイズも全く選びません。

男性は、前で生地の両端をねじって止めてますが、若干人によって違ったり、しっかり止まる方法、前がすっきり見える方法から、短くはいたり、作業のときはパンツ状にしたりと自由自在。時には荷物を運ぶ際の風呂敷替わりにもなる。頭からひっかけて後ろに荷物を載せたり。

















また、暑くて乾季の数か月以外は湿気もたっぷりなため、そうそうずれてはこない。ずれたって、一瞬のうちにパッパっと直してしまう。あざやかー。

はきこなしは自由自在♪











子どもから、お年寄りまで…、田舎でも街でも。












老若男女、民族衣装、おしゃれ着から作業着まで!













こんなに素敵なロンジーだが、近頃はロンジーをはかない人が街中で増えている。かっこ悪いとさえ思っている若者も少なくなく、残念なこと。蒸し暑く照りつける太陽の元、ジーパンを腰からずらし裾をダボダボにして着こなし?歩いている若者を見ると、やめときゃいいのになーと勝手なことをつい思ってしまう。

手洗いしてもすぐ乾き、カバンにも小さくしまえ、涼しく快適でおしゃれな上、スタイルよく見えるロンジーが一番なのになぁ。

生地の卸市場でも、ロンジー店が減少傾向にある。ミンガラマーケットなどは数年前まで3フロア分ぐらいは全てロンジー屋だったのに、今は1フロアーの中でもロンジー屋を探す方が苦労する。また、ミャンマー製のコットンロンジーが減り、合繊、しかもナイロン混の明らかにどこかの外国から入ってきたようなロンジーしかなく、ミシン刺繍も質が悪い。

近頃は、国内産のものより○国製の生地が安くて良いから(自分は決して「質が良い」とは思わないが、パッと見たデザインがよさそうに見えるから?)と、ミャンマー製品が少なくなっている。これからますます世界とつながるミャンマーになっていくとともに、なくさないでもらいたいのは「本来の美しさ」。どこの国にも言えることだろうとは思う。我が国日本の反省点をつい投影して勝手なことを言いたくなる。