あるきっかけで、2000年から日本と東南アジアの往復が始まり、地元の人々の自立を応援することに…。NPOの協力を得ながら、ミャンマー人と生活を共にし、互いの得意技&共通点を発見しつつ、無くさないで欲しい現地の人々の心意気と生活文化、あつ~い東南アジアの様子をつづる手作り記。話題が一国だけで留まなくなってきたためリニューアルしました。

大型犬、カンボジアから帰国

うっす、いきなりですが、こんにちは。
在カンボジアの格之進と申します。


カンボジアの家で番犬として飼い始めた、ジャーマンシェパードの格です。2歳半ですけれど、ご覧のとおりの巨体。同種の平均サイズと比べてみても、最大級の大きさがあるようです。この風貌ゆえに、しかと番犬の役割は果たしてきましたが、今年に入り、カンボジアの事業は終了し、そろそろ帰国を…という話にあいなりました。

もろもろ、引っ越しやら、使っていた家具や物品の大ガレージセールやら、忙しく準備が行われていますが、何より大変なことはこの格くんを日本に連れて帰ろうという計画。帰国、という話はなかったものの、「いつの日か、格を日本に一度連れて行きたいねぇ~」という話から、情報を検索してみると、何やら複雑で大変な手続きが、出てくる、出てくる~。これは、これは、ちょっと旅行で一緒にー、と気軽に行ける話でもなく、もしも急に帰国ーという話になろうものなら、大変なことになるぞー、と早く気付いてよかった。

とにかく単に予防接種だけ受けておくのではなく、マイクロチップも入れ、抗体検査もやり、いつでもどのようにでも対応できるよう備えておくのが賢明と、1年前から、計画もないままやれることはやっておきました。

今年の春ごろに、夏を目指して事業終了の話がもちあがり、やっといてよかった~と一安心したのもつかの間。。。格の場合、体重だけですでに預け入れ荷物の最大重量をはるかにオーバー。格が収まるどでかいケージはそれだけで十数キロ。合わせると50kgは超えてしまう重さです。そんな犬、あずかってくれる飛行機なんぞないわよー、という話です。情報を得ようにも、大型犬の情報は少なく、その上、カンボジアからの帰国とあっては、経験された方のお話も出てきません。

                          もちあげるW君もすごいですが、デカいんですわ、格さん。


ペット専門の業者をあたっても、ほとんどはタイの業者。メールでやり取りしても、話が全く前にすすまなーい。トランジットも心配だし、何よりも、格は番犬として育てたので、カンボジア人=吠える!というスイッチが入ってしまうもので、空港内でカンボジア人のスタッフの皆さんに連れて行かれるストレスはすごいだろうなぁ~と、いらぬ心配もしなければいけません。

ならば、陸路でタイへ国境越えをして、日本人の駐在者の多いタイから帰国するのはどうだろうか、と、計画を練ってみる…。成田の動物検疫所に何度となくメール問い合わせをし、(その都度とても親切に返事をすぐにくださってました)、あの手この手で方法を探してみるものの、今度は書類に問題が出てくる。そもそも在カンボジアなんだし。獣医さんもカンボジアだし。日本側からはタイの獣医の証明がいる、という話にもなり・・・。却下。

カンボジア国内で、航空貨物を取り扱う業者を探せ!とあたっても、あたっても出てこず。9月からANAの直行便がでるじゃないか♪と期待してみるものの、東南アジアからのペット預かりは、貨物も含めて一切してない、とのこと。とほほ。

◎通があるぞ!と電話をかけるも、担当者と度重なる行き違いがあり、一度つながったっきり、担当者は帰国。しばらく待って再度問い合わせると、新任の日本人担当者が…!いた~いた~~!!藁をもつかむ気持ちでお願いをしてみるものの、カンボジアからのペット移動は初めてなもんで…と、こちらが動物検疫の手順、書類について説明しなければご理解頂けない状況が続いておりました…。

それでも、何とかドラゴンエア&キャセイパシフィックの香港経由便が可能、この便しか無理、との回答があり、もう何でもいいからお願い~状態で、予約を進めたいと必死だったのですが…。日本の検疫所の指導では、出発の2-3日前に健康診断をして現地の検疫所から証明をもらう、とあるのに、◎通は、その診断書がなければ予約できない、これ以上進められない、と言う。だったら、航空券予約を2日前にしなさい、ってことかしら??んなことできねぇ~よぉ~~。その上、お見積りときたら、$3500!!!ですっとっとと。。。ははは。笑うしかない。

この家の契約も8月末までと決定し、カンボジア出発予定まであと1か月となった今も、帰国予定も組めないし、我々のチケットも買えない状況。あぁ、、お格様のご移動にこんなに苦労するとは。うーーーん。

思い出せば3年前、はるばる日本から訪問してくださった方たちが3人もそろっていたにもかかわらず、窓から堂々と泥棒され、後日のうのうと泥棒が戻ってくる、というような恐ろしい体験から、不安が解消されたのも、この格さんのおかげです。ここに来た頃はチビでしたが、みるみる図体がデカくなって、近所の誰もが「ライオン」と呼び、それだけでも、あの家には恐ろしい獣がいる、という噂になってくれて以降、一度も怖い思いをしておりません。駐在者にとっては大事な仲間の1メンバーですから、何とかして一緒に帰れるよう、あきらめずに探し続けなければ。

ドラゴンエアを除いては無理、航空便を選べるような状況じゃあない!と、言われつつも、ダメもとで、タイ航空へ問い合わせ。あれれれ~~、いとも簡単に、「大丈夫ですよ、Thaiカーゴで承ります~」との回答。えっ?、でかいんですよ、と~~っても、でっかいのよ~~、「いえ、大丈夫ですよ、バリケンのサイズはいかほど??」と、とんとん拍子に進み、「ところで、お犬ちゃまは、どんなフードで何時間おきに召し上がりますか?経由地で差し上げるように最大限対応しますよ~」とまで!…これは望みが持てます!

まずは、同じ便で帰国ということなので、私たちのフライトを抑えてくれ、と。その便に合わせて予約を入れますのでお早めに~との回答に、そうそう!これこれ!!!こういうことじゃないとさぁ~~。