シャンコットンの店で扱われている生地は、糊でバリバリのものと、洗ってある柔らかいものとがある。わざわざ店のお姉さんが仕入れてから洗うのだそうだが、金額は同じ。
そういえば、カンボジアのシルクショールも、機織り機からショールとして仕上げられたもの、房のフリンジ始末ができたもの、どちらも同じ値段だと言っている。あまり"人件費"というものが考えられていないのかな、と思う。
人件費だけじゃない。雨季にはバケツをひっくり返すほどの雨量があるけれど、きれいな水がいつでもどこでもふんだんに、というわけにはいかない。時には井戸が干上がるような乾季もあるし。それでも、洗ったものは同じ金額。
カンボジアのセンターでも、糊でバリバリの生地を洗っているけれど、結構大変。洗濯機も使わず手洗いするのだから。
そして、色も落ちる。
何とか、酢や塩を使ったり、アイロンの温度を使ったり、色止めの努力はするのだけれど。
また、洗わなくとも、
←こんな風に生地に染ムラがある。
写真で分かるかしら。
向かって左のそで下部分がちょっぴり赤い。
それでもいい、と言って下さる方たちがいることは慰めにはなるけれど、納得はできない。
・・・が、今のところ改善策に行き当たらない。
ハギレで作ってみたウォレット。
ボタンホールはやっとできるようになったけれど、バイアス仕上げの小物が技術的にまだまだ難しい・・・。
これならどうだ!と作ってみたけれど。
2013年春新作のエプロンドレス。思い切ってシャンコットンをフルに使ってみた作品。
これまではロンジーにこだわりがあって、また、ミャンマーらしさを伝えたいという勝手な思いもあって、あまり作ってこなかった日本スタイル。
しかし、作ってみると、シャンコットンの優しさが表現できてなかなかいい感じ。スタッフ間では好評。
これまでバッグやメンズシャツにしか使ってこなかったシャンコットン。これからもっといろいろ作ってみることにしたい。
ミャンマー人メンバーは、あまりなじみのないスタイルには興味深々のようで、反応もおもしろい。普段自分達ははかないパンツ類や少々肌を露出するスタイルも、実は大喜びで試着している。